「福島」の由来 ~苗字の福島、福島県、大阪の福島、木曽福島などについて~

yama

東北地方の南部に位置している福島県は太平洋に面しており、山々にも囲まれた自然豊かな場所です。

今回は、そんな福島県の地名の由来や、福島に関することをまとめてみたいと思います。

福島県の名前の由来について

福島という県名ですが、今の県庁所在地にあったお城の名前である「福島城」を県名にしたということですが、そもそもなぜそのお城は「福島城」と呼ばれていたのでしょうか。

それは、昔のこの土地の環境に由来しているのだそうです。

その昔、このお城があった一帯は「湖沼」だったといい、その真ん中には信夫山というものがあったといいます。

そして、信夫山に「吾妻おろし」が吹き付けていたことから、信夫山は別名「吹島」と書いて「ふきしま・ふくしま」とも呼ばれていたのだと言われています。

ちなみに「吾妻おろし」というのは、福島県の北部地方(福島市)あたりで吹く風のことをいい、北西から奥羽山脈を越えてくる強い季節風の呼び名だそうです。

そして、お城の名前を縁起の良いものに改名しようと、「福」」の文字を使い、「杉目城」から「福島城」にしたとされています。

大阪にある「福島」という地名の由来について

大阪市の西北部に位置している「福島区」は、新淀川・堂島川・安治川という3つの川に面している場所です。

なぜ大阪なのに「福島」という地名がついているのでしょうか。

調べてみたところ、どうやらその由来は平安時代にまでさかのぼると言います。

もともと、現在の大阪市内というのは河川土砂の堆積した三角州だったそうで、分流した川に囲まれた小さな島(陸地)だったとされています。

そして、福島は元々「餓鬼島」と呼ばれていたそうです。

901年に菅原道真が九州大宰府へ配転させられた際にこの地に立ち寄った時、「餓鬼島」という名前は縁起が悪いという事で、湿地を意味する言葉である「ふけしま」から「福島」に名前を改名したのではないかという説があるということです。

これとは関係ありませんが、「福島」という苗字の由来も実は大阪にあるとされているんです。

今の大阪府北部と兵庫県の一部にまたがって位置していた「摂津国西成郡福島」という地名が起源だとされているそうです。

木曽福島という地名について

木曽福島というのは、現在の木曽郡にあった町の名前で、「木曽」からもわかるように福島県ではなく長野県の中にある集落の名前です。

木曽福島町(現木曽郡)は、長野県の西南部に位置しており、木曽御岳・木曽駒ケ岳山麓の谷間にあります。

かつて木曽氏の城下町だったこの土地は、江戸時代に尾張藩の支配下に置かれたそうです。

その尾張藩の代官所がこの地に設けられたといい、四大関所一つである「福島関所」が置かれていたといいます。

しかし、「福島関所」が置かれたからこの地が「木曽福島」と呼ばれたのか、それとももともと「木曽福島」という地名だったから関所の名前が「福島関所」になったかは、どうやらはっきりとされていないようです。

・参考記事
http://chimei-allguide.com/07/000.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6_(%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82)
http://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=%E7%A6%8F%E5%B3%B6
http://www.dynax.co.jp/sinsen/shinano/k_naka_s.html 他

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