「柿」の名前や漢字の由来
秋は美味しい物が沢山ある季節ですよね。
様々な秋の味覚がありますが、果物の「柿」もその中の一つかと思います。
とても美味しい柿ですが、その由来は一体どこにあるのでしょうか。
柿の起源や名前の由来について
現代では日本でのメジャーな食べ物として柿は存在していますが、その起源はどこにあったのでしょうか。
調べてみると、柿というものはそもそもは中国の長江流域に自生していた植物だそうで、それを栽培するようになった過程で、東アジアにどんどん広まっていき、日本にも柿の栽培が入ってきたとされているようです。
そしてどうして柿(かき)という名前になったのかというと、柿の実が堅いことから「カタキ(堅)」という言葉に由来しているのではないかと言われています。
その他にも、柿の実がつやつやとしていることから「カカヤキ(輝)」という言葉に由来しているのではないかという説や、秋になると旬を迎える柿の赤色が山野で映えている様子を「赤き実」や「赤木」または「赤黄」といったような「アカキ」という言葉で表現しており、それがカキと言われるようになったのではないかとされているようです。
ちなみに、ヨーロッパにはもともと柿はなく、南蛮貿易の時代に日本から伝わったため、学名に「KAKI」の文字が入っていたり、食材としてはそのまま「KAKI」と呼ばれているのだといいます。
柿という漢字の由来について
柿という漢字は、古くは「柹」というように書かれていたのだそうです。
この「柹」という漢字のつくりの部分は「シ」なんだそうで、一番上という意味を持っているのだといいます。
ではなぜ「柹」と表されていたのかというと、昔のカキは皮を水につけて、その上澄みから渋味を取ってから食べていたそうで、この行為である「上澄み=一番上」という観点から「柹」と表現されていたということです。
そしてそれが変化して、現代では「柿」と書かれるようになっていったのだといいます。
杮(こけら)という漢字の由来について
柿(かき)とよく間違えられる漢字に(杮)という漢字があります。
比較してみると
かき:柿
こけら:杮
皆さんは違いがわかりますでしょうか?
とっても似ているこの二つの漢字ですが、由来はまったく別の物となります。
杮(こけら)という漢字の由来についてですが、まず「こけら」という言葉を日常生活ではあまり使用しないと思います。
「こけら」というのは、木の切りくずのことなのだそうです。
「杮」の文字の作りの部分(右側)は、双葉が左右に開いていることを表しているのだといいます。
とても似ていますが、これは市場の「市」という漢字とは全くの別物なのだそうです。
それに木という文字を付けることによって「左と右に切り取った木の皮」という意味になるそうで、この切り取った木の皮=切りくずという意味になったのだとされていると言います。
このことから、工事の終わりに木の切りくずを落として完成したという意味で「こけら落し」という言葉が出来たとのことです。
・参考記事
http://gogen-allguide.com/ka/kaki.html
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10146565810
http://d.hatena.ne.jp/marz0318/20090804/p1 他