「恋」の語源、漢字の由来
人生の中で皆さんが経験するであろう「恋」というものですが、とても素敵な響きに聞こえますよね。
日本人は、なぜこのような何とも言えない心のドキドキや相手のことを想う気持ちを「恋」という言葉・文字で表すようになったのでしょうか。
今回は「恋」にまつわるあれこれをまとめていきたいと思います。
恋という言葉の由来について
現代で「恋」という言葉を使うのは「恋をする」「恋をした」「恋をしている」などといった動詞としての表現ですが、もともと恋という言葉は「恋ふ(こふ・こう)」と言われていたのだといい、「恋ふ」の名詞形が「恋」とされているそうです。
その「恋ふ」という言葉は、「乞う(こう)」という、人に何かを求めたり欲したりするときに願う意味と同じような意味合いだったといい、異性に限らず、花や鳥などを慕う気持ちを表すときにも使われていたということです。
それが、「会いたい」や「独り占めにしたい」などといった異性に対しての感情を表す時に、「恋」というようになっていったといいます。
恋という漢字の成り立ちについて
もともと「恋」という漢字は「戀」と書かれていたんだそうです。
この「戀」という漢字は、糸がもつれてどうにもならなくなってしまった様を表しており、異性への想いがどうしようもなく、心が乱れてしまっているという状態を表してたとされています。
そして、本来使用されていた「戀」という漢字は簡略化され、現在私たちが使用している「恋」という形に変化していったのだそうです。
ちなみに「愛」という漢字は、相手の心を読み取ろうとする様が漢字の成り立ちの由来とされています。
恋瀬橋という名前の由来について
全国各地に「恋」という文字の付く地名や駅名はあると思いますが、この「恋瀬橋」もそのうちの一つです。
恋瀬橋は、茨城県石岡市北部から南西に流れる恋瀬川という川にかかっている橋の名前です。
では、恋瀬川はなぜこのような名前になったのでしょうか。
調べてみると、名前の由来には諸説あるようです。
まず一つ目は、江戸時代に「鯉川」と呼ばれていたことに由来するという説です。
そもそも鯉川というのは、「国府川(こうがわ)」という名称が訛った呼び方で、その国府川が「国府瀬川(こうせがわ)」と呼ばれるようになり、それが「恋瀬川」となったのではないかと言われているそうです。
また他の説としては、この川の源流部に位置している足尾山が、別名で「小泊瀬(おはっせ・こはっせ)山」と呼ばれていたことに由来するという説です。
この小泊瀬山から流れている川ということで小泊瀬川と呼ばれていたのですが、これがいつからか「こいっせがわ」と間違って認識されるようになってしまい、これが転じて「恋瀬川」と当て字がされるようになったということです。
この他にもいくつか由来の説はありますが、どれが正しいのかははっきりとわかっていないそうです。
・参考記事
http://gogen-allguide.com/ko/koi.html
http://okjiten.jp/kanji4.html
http://bookstand.webdoku.jp/news/2014/01/06/080000.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%8B%E7%80%AC%E5%B7%9D 他