塩の由来・語源
私たちの食生活に欠かせないもの・・・それは「塩」ですよね。
また、食生活だけではなくて塩は様々な場面で使用される貴重なものです。
今回は、そんな塩に関することをまとめてみたいと思います。
塩の歴史
塩というものはそもそもはヨーロッパの方で「岩塩」として古くから存在していたといいますが、日本には岩塩という存在がなく、古代の日本人はなかなか塩が手に入らなかったのだといいます。
ではどうしていたのかというと、古代人は自分たちで海水から塩を作っていたといい、使用したカメや壷などが遺跡から発掘されているそうです。
その「塩づくり」が現代にまで受け継がれているのです。
塩という言葉の由来と漢字の成り立ちについて
塩という言葉の由来ですが、その言葉はかなり古くから存在しているため、明確な語源というものはどうやら明らかになっていないのだそうです。
一番有力だと言われているのは、古代人は海水から塩を作っていたため、海水を意味する「潮(しお・うしほ)」という言葉からきているのではないかという説だとされています。
また、塩自体が「うしほ」と呼ばれていたという例もあるそうで、そこから「潮」と「塩」が混同されていた可能性もあるのだと言われています。
漢字の成り立ちについてですが、これは「形成文字」という部類に入るとのことです。
今では「塩」という漢字ですが、もとは「鹽」とちょっと複雑な漢字で表されていました。
この「鹽」という漢字は「監」と「歯」という文字で出来ています。
「鹽」という文字をもっと砕いて見てみると、「しっかり見開いた目の象徴」「人の象徴」「袋に包んだ岩塩の象徴」「食物の盛る皿の象徴」といった4つの意味から成り立っており、これが「鹽」となり、現在では「鹽」の省略文字である「塩」という漢字が使用されているのだといいます。
盛り塩の由来について
日本には盛り塩という風習が古くから存在しています。
盛り塩というのは、塩を三角錐や円錐の形に盛った物を玄関先や家の中に置くもので、主に厄除けや縁起担ぎといった意味を持っています。
この盛り塩という風習は、すでに奈良・平安時代の頃には存在していたといい、その歴史は古い事がわかります。
そもそも塩は人間が生きていく上で欠かせないエネルギー(ミネラル)を与えてくれる存在であり、なくてはならない貴重な存在です。
そういったことから、塩には生命力の更新や清浄といったような意味合いが昔からあり、神棚に盛り塩を供えたりお葬式の後に塩を撒いたりというように「神事・葬送儀礼」といったことに使用されてきました。
その名残で、今でも日本には盛り塩という風習が広く残っているとされていますが、どちらかと言えば神事や仏事としての盛り塩が一般に広まったのではないかとされています。
このように、塩というものは私たち人間にとって切っても切り離せない貴重な存在なのです。
・参考記事
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Apricot/2755/siositumon.html
http://gogen-allguide.com/si/shio.html
http://okjiten.jp/kanji666.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%9B%E3%82%8A%E5%A1%A9 他